(You Give Love A Bad Nameを歌い終わって)

ジョン「こんばんは。ストーリーテラーズへようこそ!ボン・ジョヴィです。(観客から拍手が沸き起こる)これからの1時間、君たちを僕らのリビングルーム、そして思い出へと招待します。そのいくつかはどんなふうに曲が作られたのか、というストーリーです。特に今やった曲はスリッパリー・ウェン・ウェットというアルバムからのファースト・シングルで、僕らのすべてを変えた曲なんだ」

リッチー「僕の母の家の地下室を覚えてる?」

ジョン「そう、リッチーの母親の地下室で作ったんだ」

リッチー「ありがとう、ママ!」

ジョン「彼のママに感謝しなくちゃね。その後、彼はお母さんに大きな地下室を買ってやって、その上に家を建てて、車もガレージに入れたんだ。」

ジョン「ということで、新旧織りまぜてやっていくからね。新しいアルバムは『Crush』といって、すべての世代に向けたアルバムなんだ。今、これを見てる視聴者の中には初めて僕達を知る人もいるかもしれないから紹介すると、これが最新のシングルで、レコードの中で最も僕達のことについて歌っている曲なんだ。僕らが何者で、どこにいて、何を楽しんでいるのか、しっかり自分自身のコントロールができている、そんなことを歌った曲だ。素晴らしいと思うのは、みんなの代表として人生を歌ったフランク・シナトラのように、僕らが歌ってきた数々の曲に対して、みんなが『これは自分の人生のことでもあるんだ』と思ってくれること。だからこれはみんなの為の曲です」

(It's My Lifeを歌う)

ファン「歌詞のことについて質問があります。歌詞がとても映画的だと思うのですが、映画から影響を受けているのでしょうか?」

ジョン「ツアーに出てる時はよく映画を観てたんだ。バスの中でも観てたし、例えばインディアナのような場所に行って、何もすることがない時は映画を観に行ってた。そして時が経つにしたがって、もっと映画に影響を受けるようになっていったんだ。例えば『Thank You For Loving Me』とか『Always』なんかは明らかに映画から影響を受けてる。僕らは3〜4分という時間の中で映画のストーリーを語ろうとしてるんだ。難しい時もあるけど、そういうのがすごくヒットする場合があるんだよね。で、ついには自分まで映画の世界に入ることになったわけだけど(笑)。」

ジョン「それで、どうやって曲が作られたかについていい話があるんだ。『Bed Of Roses』は・・・(ここで観客から大歓声があがる)ホテルのスィートで書いたんだ。92年のことで、その時は『Young Guns II』と『Keep The Faith』アルバムの間の時期で、曲作りをしてた。で、ホテルのスィートで腰かけながら、ホテルの外で結婚式を挙げているカップルを眺めていたんだ。そこにはピアノが置いてあって、僕はいつものように家から3000マイルも離れたホテルの部屋に缶 詰めにされながらその結婚式の様子を眺めていたんだけど、ホテルの従業員にそのピアノを持って来てくれるように頼んだんだ。想像してみると、ロックスターの部屋にピアノを持っていくなんて、カリフォルニアのハリウッドではあまり良いアイディアじゃなかっただろうけど(笑)でもありがたいことにフォーシーズンズはそのピアノを持ってきてくれた。そして夜に友だちと飲みに出かけて、世界情勢のことなんかを深く語り合ってたらものすごく酔っぱらってしまって、ぐてんぐてんになって部屋に戻って寝たんだ。で、次の日朝起きて、荷づくりをして、サングラスをかけて、ドアに向かったところで『うわ〜、ものすごく気分が悪い。曲なんて書けない』って思ったんだけど、せっかくピアノを持って来てくれたのに悪いなと思って座って弾き始めたんだ。『この古いピアノの前にぼろきれのように座りながら、記憶にない今朝のことを思い出そうとしている』ってね。(観客拍手喝采)(バンドに向かって)音をくれるかい?」

(Bed Of Rosesを演奏する)

ジョン「次の曲はMTVアウォードの時の話だ。大昔のことさ。そのショウで演奏してくれって言われて・・・あれって何年だっけ?88年?89年?僕らはこうやって腰掛けて、『さて、どうやって観客を楽しませようか』と考えた。だって、マドンナをイスの上に立たせて手を振らせたり、叫ばせたりするのは難しいからね。(観客笑う)一列目に目をやるとボブ・シガーや、ディヴィッド・ローフ(?)がいて、うーん、どうしたらいいかな、と。それで、2本のアコースティック・ギターだけでやるのはどうかな、そうだ、それでやってみよう、ということになって、出ていって『Wanted Dead Or Alive』と、『Livin' On A Prayer』をやったんだ。それで、数時間後の全国放送で放送される曲を選ぶのが(アッシャー??)だったんだけど、プロデューサーのディック・クラークが『2曲とも放送しろ』と言ったんだ。僕達は何が起こったのかわかってなかった。だって、失敗したと思っていたからね。次の日の朝になって新聞を読んだり、『昨日の演奏は最高だったよ!』と声をかけられたりしたんだけど、僕達は笑い飛ばしてたんだ。マジックだと思うのは・・・それがのちに影響してアンプラグドシリーズができたこと」(観客からヒューという声があがる)

リッチー「トミーとジーナの功績だよね」

(アコースティックのLivin' On A Prayerを演奏する)

ジョン「ありがとう。誰か質問がある人いる?」

男性のファン「はい。こんにちは。『Wanted Dead Or Alive』のような曲が、僕を含めたたくさんの人にギターを始めさせるきっかけになったことについて(ここでジョンがありがとうと言う)どう思いますか?」

(ジョンがリッチーのほうを見る)

リッチー「素晴らしいことだと思うよ。この曲も僕の母の地下室で書いたんだけど、僕らはアコースティック・ギターをロックシーンに呼び戻したかったんだ。というのも、86年当時、アコースティック・ギターがラジオで流れることはあまりなかったからね。でも、ストーリーを語るにはアコースティックはとても良いインストゥルメントだったから、もしポップ・ミュージックの世界に呼び戻すことができたなら、とても素晴らしいことだと思う」

ジョン「これも魔法のようなストーリーなんだけど、その頃僕らはリッチーや僕の家を行ったり来たりして曲を作っていたんだ。ファーレンハイトは僕の家で、スリッパリーは彼の家で、ジャージーは僕の家で、でも総体的にリッチーのママの家で、と言っているんだけど、最初の2枚のアルバムの時は僕らはいつもツアーに出てて、誰でも入ってこれるようなバスの中に住んでいる状態で、そんな中、みんなで集まっている時にこの魔法のような曲が生まれたんだ。その日僕らは2曲を最初から最後まで書き上げたんだけど、僕が『まるでバスの中で暮らしてるみたいだ!』というようなコンセプトを話したらリッチーがこう始めたんだ。(Wantedのイントロを弾きはじめる)それで『うわっ、すげえいい!』って。だから、そんなふうに世界中の数百というギター・プレイヤーがあのリフを練習して、インスパイアされているということは、とても素晴らしいことだと思うよ。キッズがギターを手に取って、あのリフを練習していることを考えるととても嬉しいよ。最初にEコードを習って『Both Deadly(?)』を弾き始めて(アップテンポの曲を弾きながら歌いはじめる。リッチーがそれにあわせる)でも1つのコードしかわからないから指を動かせない。でもそれを習得したら今度はこう始めるんだ。(Wantedのイントロを弾きはじめる)最初の6ヶ月はミスの連発。でもそのうちにこんなふうにクールに(目を閉じて陶酔したように)弾くようになるよ」

リッチー「そして帽子もかぶるんだ!それで完成!」

ジョン「そう、帽子もかぶってね」

リッチー「僕の妻が言うんだ。帽子もかぶってね、ベイビーって」(観客からひやかしの声がとぶ)

ジョン「これは立ってプレイするよ」(椅子から立ち上がる。リッチーも同じく)

(Wanted Dead Or Aliveを演奏する)

ジョン「ここらでちょっと新しい曲を演奏しよう。ソロツアーで演奏していた時、僕の旧友のビリー・ファルコンがアイデアを持ってやってきたんだけど、僕は『Just Older』というそのタイトルがちょっと怖かったんだ。『ああ、ジョンも歳をとった。38才だよ、ジーザス!歩き方もこんなふうで(年寄りのような歩き方をして)』なんてことを想像できたからね。でも、Destination Anywhereのプロモーションの時に少し弾いてみて、気がついたんだ。ここにいる君たちのように、僕らの事をずっと前から知っているファンは(観客から拍手喝采) 心優しいファンのみんなは僕らと一緒に成長してきたんだ。約20年という歳月、共に歳を重ねて来た。 年老いたんじゃなく、少し歳を重ねただけさ。ちょうど熟成したワインのテイストがどんどん良くなっていくように。ティコ!」

(Just Olderを演奏する)

リッチー「話に戻ろうか。インスピレーションというのは時々変な所からやってくるもんなんだ。僕らは日本のフジテープか何かのコマーシャルを撮影していて、ビルの屋上で黒い水の中に浸かっていて、その時に『Bad Medicine』を思い付いたんだ。その時、僕はある女性から悪影響を受けていて・・・すごく美人だったんだけど・・・」

ジョン「美人じゃなかったよ!」

リッチー「美人だったよ!」(むきになる)

ジョン「彼女はお前に悪い影響を与えてたんだよな」

リッチー「そう、彼女は僕に悪影響を与えていた。うん・・・」

ジョン「とにかく、僕らは深くてきれいな水に浸かっていて、その時にリッチーが僕の方を向いてこう言ったんだ。『こんなの思い付いた。バーッド・メディスーン』って。で、オレが『おっ?!』って(観客笑う)それが僕らの・・・えーと?3つめのナンバーワン・シングルだっけ?」

リッチー「そう、3つめ。変なところでアイデアが思い付くよね」

ジョン「お前が悪影響を受けるのは僕にとっては良いことだな!」

リッチー「ハハハ・・・(力なく笑う)」

ジョン「ドクター!!」

(Bad Medicineを演奏する)

Bad Medicineの途中で番組が終わってしまいました。なんで最後まで放送しないかなぁ?(怒)

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