Jay Lenoが『笑っていいとも』なら、これはアメリカ版『徹子の部屋』?

Interviewer「ソロ活動をやったり、精力的に活動してたよね?だから気付かなかったんだけど、バンドとしての活動は久しぶりなんだってね?5、6年ぶり?」

Jon「4年以上だよ。前回のレコードからずいぶん経ってるね。休みが必要だったんだ。少し離れてみる必要があった。約7年間スーツケースを持って移動する生活を続けていて、もう何も書くことがなかったんだ」

Interviewer「バンドの化学反応を再び捕らえるのは大変じゃなかった?しばらく活動してなかったわけだから」

Jon「ケミストリーについてはそれほど心配してなかったよ。『バンド』でプレイするということは、それぞれが自分の役割を持って、それをこなしていくということだ。ヤングガン2で一緒にプレイしたジェフ・ベックや、エルトン・ジョンといった偉大なアーティストを集めてバンドを組んだとしても、同じことを成し遂げられたとは思えない。優れたアーティストが必ずしも優れたバンドを作るわけではないんだ。Bon Joviの連中の場合、気心が知れてる。ただ一つ恐れていたことがあるとすれば、それは燃え尽きることだった。あの時の状態のまま、物事を始めることだった。でも、幸運なことにオレ達全員、問題は過ぎ去ったと確信したよ」

Interviewer「新作 Keep The Faith の中には4、5年前だったら書けなかった題材が含まれているそうだけど?」

Jon「そうなんだ。面白いことに、誰でも子供の時にテニスラケットやほうきを持って鏡の前に立って、シンガーやロックスターの真似事をしたと思うんだけど・・・」

Interviewer「僕は今朝ホテルの部屋でそれをやったよ」

Jon「ハッハッハッ!(大いに受けて)いいんだよ、みんなやったことあるよね。そうやってレコードを出すのを夢見るんだけど、物事が本当に動き出すまで何が起こるかわからない。幸運なことにサイコロの目が良い方に出て、オレはレコード契約をとれて、物事がいい感じで動き出した。ファースト・アルバムの頃は全国のクラブを回って、今が最高の時だと思った。セカンド・アルバムの頃は誰かのサポート・アクトをして、今が最高だと思った。サード・アルバムの時は・・・ほとんどのレコードが成し遂げられなかったことをして、オレは今でもあのレコードはいつの時代でもトップ10に入るレコードだと思っているんだけど、あんなことになるなんて誰も予想してなかったんだ」

Interviewer「たしか1300万か、1400万枚売れたんだよね?」

Jon「その当時でだよ。今はあれから6、7年くらい経っているわけだから、1800万枚は売れているんじゃないかな。天文学的数字で何が起こってるのかわかってないんだけど。そして New Jersey と Blaze of Glory を作ったんだけど、New Jerseyを書くとき、Slipperyのヒーローだったトミーとジーナから離れるのではなく、もう一度使ったんだ。それがさらに900万から1000万枚売れた。そしてBlaze of Glory を書く時は映画のことだったから、脚本だけを読んで書いた。もう少し広い視野を持って書いたつもりだったんだけど、今だから白状すると、あのビリー・ザ・キッドのキャラクターには自分というものがものすごく隠れていたんだ。それで、もっと他にも何かあるに違いないと思って、アメリカ再発見、自分再発見の旅に出たんだ。ガキだった頃の夢がもう何の意味もなさないのか、それを確かめるためにもね。そうやって、ギターも、バンドもすべてを置いて、一番愛していたものを忘れてアメリカを旅したすえにできた曲が今度の曲なんだ。そうして歌詞が浮んできたんだよ」

Interviewer「出口を見つけて、充電したんだね。でも、僕としては自分にとって大切じゃないことを歌うジョン・ボン・ジョヴィなんて聴きたくないな。君はいつも言っていたよね。オレ達はキッズのためにプレイしてるんだ、と。君の言葉を借りると、『オレ達はU2じゃない。社会に向けて何かを提言するつもりはない。オレ達はただのバンドだ。オレ達の仕事は人々を楽しませることだ』って」

Jon「そうだよ、それは確かに本当の事だ。今でもそれで生きていけたらって思ってる。でも、例えば30、40、50歳になってまで『ハイスクールのプロムで・・・』 なんて歌ってられないよ。30年も昔のことなんてね。現役の他のアーティストと同じくらい良い演奏が今でもできることをグレイトだと思ってる。けど、曲は成長していかなきゃいけないんだ。もし曲づくりに成長がなかったら、何のためにやっているんだろう?書かなければいけないんだ。書く必要があるわけじゃない。この違いわかるかな?何かを言わなきゃいけないんだ。家賃を払うために書く必要があってやってるんじゃないんだ。本当にこれをやらなきゃいけないんだ。教壇の上に立って『ジョンいわく・・・』なんて説教たれる気はないよ。でも、歌詞は成長していかなきゃいけない」

Interviewer「この数年間で君たちはいろんな批評を受けたけど、批評家には寛大なように見えるね?」

Jon「酷評はあるよ。誰にでも起こりうることだと思う。ジョン・ボン・ジョヴィの最新アルバムでも、スポーツ選手でも、政治家でも、そこには必ず批評がついてまわるんだ。でもそこに良い指摘があるとしたら、理解を示さないといけない。自分について書かれていることすべてに目を通 したって仕方ないからそういうことはしないけど、もし読んでそれが優れた評論だった場合、『ああ、そうだね』って認めないといけないよ。でも、もし誰かが雑誌の見出しだけで判断したとしたら?それがなんになるっていうんだい?」

Interviewer「でも、一般に評論というのは、大体がオリジナルじゃないとか、一般 受けを狙ったためにコマーシャル的すぎて、そこにはソウルフルな要素がどこにも見当たらないとか、そういうことだよね?」

Jon「それは真実じゃないという以外なんて答えたらいいのかな。最近、マイケル・ジャクソンがバッシング受けてるよね。オレはあそこまでバッシングされることはないけれど、例えばマドンナにしても最近すごくバカバカしいことでバッシングを浴びているよね。でも、世の批評には良いものも悪いものもあるんだと思って気にしないようにするしかないよ」

Interviewer「ここに評論があるんだけど、きっと君は気に入るよ。たぶん、読んだことがあるか、誰かから聞いたことがあるんじゃないかな。5年前のローリング・ストーン誌のジュリーとデビーの評論なんだが、それによれば、『ボン・ジョヴィはクサイ。だが、彼等は偉大なバンドだ。なぜなら曲は楽しく、満足の行くもので、受け入れることのできるものだからだ。曲のいくつかは60年代のもののようだし、歌詞はバカバカしいが、そんなことは問題じゃない。なぜなら彼等の曲は僕達をいい気分にさせ、心を通 わせるものだからだ。僕はボン・ジョヴィが言う楽しい思い出とやらが彼等のレコードを買った荒くれどもの琴線に触れる理由が何か考えようとは思わないが、ボン・ジョヴィは人々の尊敬を犠牲にしているということはよくわかった』」

Jon「(爆笑して)朝起きる度に思うよ。批評家みんながオレを嫌いになってくれないかな。そうすればキッズはオレのレコードを大好きになってくれるのに、ってね!(笑)おかしなことだよ。笑い飛ばして、第一に自分が曲を書くことでハッピーになれて、第二にキッズがそれを好きになってくれたらそれでいいんだ。多分批評っていうのは、クラブに観に来る観客から始まったものだと思うよ。で、それはクラブの観客の中のことだけに限られていた。オレは幸運なことに、自分の好きな曲が書けて、それが広くたくさんの人々の耳に届くようになった。曲を書く人間なら誰だって自分の曲が多くの人々にアピールすることを望むはずだよ。それを望まない人なんていない。6才だろうが60才だろうが、もしNBCスタジオに行ってエレベーターで誰かが『なぁ、あれジョン・ボン・ジョヴィじゃないか?』って言ったとしたら、それは素敵なことだよ。ホテルのロビーで『やぁ、元気?』って声をかけられたり、そうやって交流がうまれることには何の問題もないんだ」

Interviewer「君たちはエアロスミスのような70年代のバンドに通じるものがあるけど、君達はそれをもっと軽めにした感じだよね。これを批評と受け取らないでくれよ。でも、一般 的にヘヴィメタルバンドが筋肉質の男達に支持されるのに比べて、君達はもっと女性に受け入れられているよね?この分析は間違っているかな?」

Jon「まず、オレ達をヘヴィメタルバンドと見なすべきなのかわからないな。オレ達は一度も自分達をヘヴィメタルバンドだと思ったことはないんだ。たぶん、レコード契約が取れた83年当時は、レコード会社の連中が『ヘヴィメタルのカテゴリーに入れちゃえ。ボン・ジョヴィって言っても誰もジーンズレーベルなのか何なのかわからないから』って感じだったと思うけど。・・・女性に支持されることについては・・・少なくとも汗まみれの男集団より、たくさんの美女たちを観客席に見つけるほうがずっといいよ!サード・アルバムがラジオに受け入れられるようになって・・・それまではそういうことがなかったんだけど、サード・アルバムを出す頃になるとラジオが少しフレンドリーになったんだ。そしてYou Give Love A Bad Nameがラジオから流れるようになると、これは公平な評価だと思うんだけど、ロックのラジオの流れが変わってきたんだ。ロックバンドがトップ40に戻ってきたんだよ。そしてオレ達のようなバンドがナンバーワン・シングルを出すようになった。 そこで何が起こったかというと、レコード会社の連中が似たような格好で似たような曲を作って似たようなパフォーマンスをする50のバンドとのレコード契約に走りだしたんだ。 そして今は、シアトル系が人気だよね?」

Interviewer「グランジ・ロックだね」

Jon「そう、 これからきっと50のニルヴァーナやパールジャムが出てくるよ。そして7〜8年後に残っているのはそのうちの3つくらいさ」

Interviewer「自分達をよく表していると思う曲を5つ選ぶとしたら何を選ぶ?」

Jon(少し考えて)「まずWanted・・・それからBed Of Roses、最新のシングルだし、あの曲には無限性を感じるんだ。Livin' On A Prayerもオレ達をよく表していると思う。それからRunaway、すべてのことの始まりだったからね。 そしてBlaze of Gloryのレコードから1曲だな。あのビリー・ザ・キッドのキャラクターの中にはオレというものがすごく隠されているから」

Interviewer「君は60年代にあったような古いロックンロールのスタンダード・ナンバーが好きなんだって?そして突然『今夜ステージでこの曲をやろう!』って言うんだってね」

Jon「自分のバンドでプレイすることの良い点は、全員がなんでもできちゃうことを知ってることさ。言う必要なんかなくて、ただ叫べばいいんだ。皆で集まって相談することもなく、ただ後ろを振り返って『Eだ!』って叫んでプレイを始めたりするんだよ。ギタリストのリッチーは生きたジュークボックスのような男で、世の中のすべてのロックナンバーを知ってる。もしベースやキーボードがコードを知らなくても、彼に合わせてついていくのさ。オレ達は1万人、2万人の観客の前でも『オレ達のリビングルームへようこそ!』って感じなんだ。すると自然にみんなのテンションも上がるんだよ。だって237回のショウで毎回同じ曲をプレイすることを考えてみてくれよ。オレにはできないね。今日と明日のセットリストは違うんだ」


これでやっと3分の1くらい。次回はスーパーボウルに観戦に行ったら、急きょ代役で国歌を歌うハメになった話とか、日本でマイケル・ジャクソンに会った話とかです。正直、パート2のほうが面 白いかも?お楽しみに〜。

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