おうさまのままさんの2001年シカゴライブレポート!
2001年春。息子を日本で出産後、アメリカに引っ越して間もない頃、BJがUSツアーをやることを知った。これが最初で最後になるかもしれないと思って、がんばって参加しようと決意。というのも、前年発表されたアルバム「Crush」を聴いても全くぴんと来る曲がなく、「もうこれでBJも落ち目になっていくのかも・・・」と勝手に思っていたから(予想は大はずれだったけど♪)。Crush発売当時はカンザスシティ郊外に住んでいたのだが、大手の本屋Bordersに行っても、BJのアルバムが見当たらない。店員さんに聞いて、やっと1枚発見。店員さん曰く、「18位くらいに入ったのかなあ?まあ、彼らとしてはよくやったほうだと思うけど。」もう既に終わったバンドのような言われようだった。当時は家にテレビもなく、Webのサーチなども使い方を知らず、ファンサイトの存在すら知らない状況で、自分こそがウラシマ状態であったことに気づいていなかった。
チケットが手に入りそうな場所を電話帳で探し電話するも、「ない」と言われてあきらめそうになる。何かの拍子に「チケットマスター」を知り、なんとも簡単にオンラインでチケットが手に入ることがわかり喜ぶ。当時住んでいたのはインディアナ州北部の小都市だったので、近いといえばシカゴかデトロイト。いずれも車で4時間くらいで行ける距離だ。誰か一緒に行く人がいないかと、甥っ子などに声をかけるが、もともと知り合いもなく、結局一人で行く事に。休暇をかねてラス・ベガスのショウに行こうかとか、夫の友人が近くに住んでいるロサンゼルスにしようかとかいろいろ迷うが、結局シカゴに行くことにした。S席は既に完売しており、A席(obstructed:
視界に障害あり)をゲット。支払いはクレジットカードでお手軽だが、チケットが郵送で来るという。アメリカのシステム全般に不信感をいだいていたので不安に思うが、他にやりようがない。当日の段取りとしては、夫に金曜日半日休暇をとってもらって、車でシカゴに出発。ホテルにチェックインし、会場まで送ってもらって、夫と赤ん坊はホテルで留守番、ショウが終わった頃にまた迎えに来てもらう、というものだ。
ホテルは、いつも使っているExpedia.comでオンライン予約。このサイト何度も使っているけど、使いやすく値段もいいし、いつも「うまくいく」。アメリカでは、したはずの予約が入っていないことなんて日常茶飯事なので、「うまくいく」システムを見つけたら、それにしがみついておくに限る。シカゴは場所によってはとても危険らしい(アメリカはどこでそうだけど)ので、いろいろ調べる。不動産のサイトに行けば、郵便番号を入力するだけで、そのエリアの犯罪発生率、平均の年収、平均の家の広さ、持ち家率などさまざまな情報が得られるので、なるべく安全そうな場所を選ぶ。結局会場から車で15分程度の場所にあるHoliday
Innにする。ダウンタウンからはかなり離れた場所にあるらしい。
7月13日(金)いよいよ当日。とてもいい天気だ。夫は約束どおり11時30分に帰宅し、車に1泊分の荷物を積んで出発。何もない田舎道がずっと続くが、だんだん大型の店が増えてきて、シカゴに近づいているのがわかる。ホテルまでの道順は、これもExpedia.comの道順案内でばっちり。所要時間もきっちり出て、ほとんどその通りに着いてしまうところがアメリカでのドライブのいいところ。無事ホテルにチェックイン。廊下で異様に盛り上がっている若者の集団がいる。ひょっとして、この人たちはみんなBJのライブに行くのかも?すでに舞い上がっているので、なんでもBJに結び付けてしまう私。声をかけてみようかと思うも、恥ずかしさに勝てず断念。少年野球の応援団だったことを、後になって知る。当時息子は生後6ヶ月で、母乳とミルクの混合だった。生まれてから今まで、片時も離れたことがなかったな、と思いつつ、母乳を飲ませる。哺乳瓶や粉ミルクを並べてわかりやすくしておく。シカゴでライブなんて、どんなに物騒かわからないのでバッグは持たず、最小限のお金とテレフォンカードだけをポケットに入れて出陣。
会場の周りががどの程度混雑しているのか、ちょっとチェックに行ってみる。開演まで2時間あるためか、まだぜんぜん混んでいない。これなら余裕、と夕食を買いに近くのガソリンスタンドへ。Subwayで主人のと二人分のサンドイッチと飲み物を購入。Subwayは、具についてあまりにもいろんな質問をされるので、どうも苦手だ。つい「全部」と言ってしまう。夫のは、「ピーマン以外は全部。」いよいよ会場Tweeter
Centerへ。遠目からもそれとすぐにわかる、黒い建物だ。会場までの道路はすでに渋滞ができており、パトカー数台まで出動している。早々に車を降り、歩いて駐車場を横切る。駐車場は巨大なグランドで、車が何千台でも楽にとめられそう。みんな車でやってきては会場に入っていく。まあ、他に交通手段がないんだもんね。教会のバスがティーンエージャーをいっぱい下ろしているのを見た。悪い言葉の多いロックンロールは、アメリカの教会ではあまりよく思わない人が多いのだが、BJは認められているのね。さすがBJ!空気はからからに乾き、駐車場に土ぼこりがしている。空気には初夏のすがすがしさがある。それなのに、手にうっすらと汗をかき力が入らない。緊張しているのだ。サンドイッチを手に会場に入ろうとすると、おねえさんに食べ物・飲み物の持ち込みはできないと言われる。「じゃあ、どうすればいいの?」と聞くと、外で食べ終わってから中に入ればいいのよ、と笑顔で言ってくれた。それではと立ったまま食べ始めるが、胸がいっぱいでぜんぜん食べられない。おまけに「全部」の種類の具の中に、むちゃくちゃ辛いものがあり、結局3分の1ほど食べて、後は全部ゴミ箱に。今度から「Hot
pepper以外は全部」と言うことにしよう。念入りな荷物&ボディチェック。腰に巻いていたシャツを取り、からだをゆするように言われる。会場は部分的に屋根はあるもののオープンスペースで、後ろのほうには芝生のスロープが広がっている。会場でもらったブックレットによると、収容人数はなんとわずか5,000人。「視界に障害あり」のA席にしては、ステージも近く(20列目くらい)、ステージの真正面でないというだけで、なかなかよく見える。障害なんてなにもないじゃん♪。近くに座ったグループも、同じことを言って喜んでいる。いわゆるアリーナ席はなく、すべて劇場のように傾斜がついた座席なので、ステージがとてもよく見える。まだ開演までに1時間あるので、お客は2割くらいしか席についていない。トイレに行っておこうと外に出ると、すごい行列。ホットドッグなどの食べ物、そしてビールまで売っている。そうか、中で買えばゆっくり食べられたのねといまさらのように気づく。グッズ売り場もチェックするが、小さなテントがひとつで、あまり買っている人はいない。お客は見たところ白人が99%で、アジア系、ヒスパニック系がほんのわずか。黒人の観客は見たところ一人もいない。会場係には大勢いるのに。シカゴは黒人人口が多いと聞いていたのに、なぜだろうか?BJのようなストレートなロックンロールは、黒人の好みではないのだろうか?
途中で何回かチケットをチェックされつつ自分の場所に戻ると、前の席にかわいい金髪の女の子が一人で見に来ている。その子が自分のカメラを私に渡して「写真撮ってくれる?」とステージをバックにポーズ。「トイレに行ってくるから、私のドリンクを見ててね。」と言い残し、去っていった。私の隣にも一人で見に来ている女の子が。シカゴに引っ越してきたばかりで一緒に行く友達がいなかったのだそうだ。女一人できているのが私だけでないと知り、ほっとする。
いよいよ始まるのか!という雰囲気になってくるも、「EVE6」というバンドが登場。大音響でとてもうるさい。夫からもらっていた耳栓をする。前の方でのりのりになっている人が3人くらいいるが、聞いている人はほとんどおらず、みんなうろうろと歩き回っている。かわいそうとは思うけど、音楽もやかましいだけでぴんと来ないので、BJのためにエネルギーをためることにする。そのうちEVE6は終わり、機材や楽器を入れ替えてまたしばらく調整の時間。7時30分開始なのにもう1時間以上たっている。なかなか始まらないものなんだな〜。周りの人が盛り上がっている様子などを眺めながら、時間をつぶす。そのうち客席が暗くなり、スクリーンに宇宙船の内部のようなビデオが映し出される。その中にメンバーの姿が。しばらくして誰かがカメラ目線になり手を振る。やっとライブカメラなのだと気づいた観客は、全員立ち上がり一気に興奮のるつぼに!ぴょろろろろっという例の音楽で、One
Wild Nightがはじまる。みんな踊りまくり、ノリまくり。ああ、BJがこんな目の前で歌ってるよ〜。おおおおおおぉぉぉぉ。本物だー。Jonは思ったよりちっちゃいなーでもむちゃくちゃかっこい〜(T△T)。感極まって「きゃー!!!」という奇声を上げると、隣の女の子が驚いてこちらを見る。かまうものか、ぴょんぴょん飛び上がって腕を振り上げる・・・。なぜかみんな、当たり前のように写真を撮っている。あ〜ん、私もカメラを持って来ればよかったよー。では、あの念入りなボディチェックは何だったの?後で夫に聞くと、「銃じゃない?」は〜っ、やれやれ。音楽に酔いしれつつも、どこかに醒めている自分がいて、ときどき息子の顔がスライドショーのように目の前に浮かぶ。その瞬間だけ、息子と離れていて寂しいな、と思う。
セットリストなどはほとんど覚えていないので、ひとつエピソードを。Bed of Rosesでステージ上の囲いの中から一人の女の子が選ばれJonとダンス。「バー」の存在すら知らなかった私は、「え〜どうやればあの柵の中に入れるの〜?!」と身悶えする。選ばれたのは、超ミニスカートをはいたちょっとけばい感じの女の子。あ〜見詰め合ってダンス踊ってるよ〜私なら踊れん。とか思って見ていると、なんと女の子が長いつめの付いた手でJonのオシリを引き寄せ「もみもみ」している。カメラもすかさずそれを大写しし、みんな興奮して大騒ぎに。ダンスが終わっても、女の子がJonをなかなか離そうとしない。熱くて長〜いキスを(もちろんおクチに!)何度もせまられ、ちょっと困った様子のJon。やっと開放され、照れたような笑いをRichieと交わす。ショウはとても盛り上がり、途中で座るような人もおらず、メンバーも始終機嫌がよさそうだった。11時を過ぎた辺りから迎えに来ているはずの夫と息子のことが気になり始め、泣く泣くアンコールがいつまでも続く会場を後にした。駐車場が広すぎてうまく落ち合えるかどうか不安だったが、やっとのことで夫を見つける。夫は10時過ぎには駐車場に着き、ずっと演奏を聴いていたそうだ。なにしろオープンな会場だから、丸聞こえ。駐車場からでも楽しいショウの様子が手に取るようにわかったという。
翌日シカゴ北部の郊外にある日本のスーパーに買出しに。とても大きくて立派なスーパーだ。駐車場も広い。薄切り肉、刺身、惣菜、青シソなどの野菜、なんでもそろっている。本屋まである。すごい〜こんな店のそばに住んでいれば、何の不自由もないだろうな〜。フードコートには和風の食べ物が。お客は日本人が7割だが、残りはなんとなくオタクっぽい白人たち。「ドラゴンボール」のはっぴを着込んでラーメンを食べている。一目でアニメオタクとわかる。「しょうが焼き定食」を買い、漬物まで残さず食べる。おいし〜♪千切りキャベツが懐かしい。夫のラーメンは今ひとつだったらしいが、私は大満足だった。割り箸と化粧水、こんにゃく、夫の弟一家にあげるアメリカ仕様の日本製炊飯器を買い、シカゴのダウンタウンを車でぐるぐる回って家路につく。途中で道に迷い、すごく危なそうな雰囲気の町を通り抜ける。落書きが多く、家の窓が壊れたままだったりして手入れがされていない。
家に帰ってから、BSWJBJをはじめ、BJ関係のサイトを探し回る。当時はまだ仮住まいで、VAIO C1のちっちゃな画面に必至になって目を凝らす。BSWJBJのポストボードには、昨日のライブの書き込みがいっぱいだった。「Jonは結婚しているという事実を尊重するなら、おしりをなでまわしたり、あまりににディープなキスをしたりするのは失礼だと思う。」というような発言に、「そうだ、そうだ」「でもJonも楽しんでいたよ」という論争になっており、アメリカでも結構おかたい意見が多いことにちょっと安心する。BonaさんのHPを発見するも、書き込みをする勇気はなく、そのままロムラーに。後日、Bonaさんと数人の方がニュージャージーで行われたGSライブに参加されることを知り、自分のことのようにどきどきする。テレビで放映されたライブの模様を見ると、うちわを持った若い東洋人女性の姿が。あっ、これってBonaさん?やっと書き込みをするネタができた!結局それは人違いだったんだけど、その後時々書き込みをするようになる。Bonaさんや他の方がレスをしてくださり、とてもうれしかった。その頃は、まさかその半年後に東京に引っ越し、BonaさんはじめBJファンの方と知り合い、お会いして、共にライブを楽しむことになろうとは、夢にも思っていなかった・・・。